ハンドメイド販売を始めようと思ったとき、多くの人が一番不安になるのが「制度」の話です。
- 開業届って出さないとダメ?
- 副業や主婦でも必要?
- 確定申告っていくらから?
- 扶養はどうなるの?
言葉だけ聞くと難しそうですが、判断のポイントさえ押さえれば、必要以上に怖がる必要はありません。
この記事では、ハンドメイド販売を始める主婦・初心者さん向けに、「出す・出さない」「必要・不要」を判断する考え方を整理します。
開業届とは?まずは超シンプルに理解しよう
開業届とは、「事業を始めました」と税務署に伝えるための書類です。
ハンドメイド販売の場合も、
- 継続して作品を販売する
- 収入を得る目的がある
このような場合は、事業として扱われる可能性があります。
ただし大前提として、
開業届を出さなかったから即ペナルティ
というものではありません。
重要なのは「今の自分にとって、出した方がいいかどうか」です。
そもそも、なぜハンドメイド販売で開業届や確定申告が関係してくるのか。
全体像から確認したい方はこちらの記事がおすすめです。
✅ ハンドメイド販売を始める前に知っておきたいこと(全体像)
開業届を出す・出さないの判断基準
開業届を「出した方がいい」ケース
- 今後も継続して販売するつもりがある
- 売上を伸ばしたい、事業として育てたい
- 経費をきちんと管理したい
- 青色申告を検討している
まだ出さなくてもいいケース
- 完全にお試し・単発販売
- 今後続けるか未定
- 売上がほとんどない
迷った場合は、「今後どうしたいか」で決めてOKです。
※途中から開業届を出しても問題ありません。
主婦・副業でも開業届は必要?
結論から言うと、主婦・副業だから不要、ということはありません。
判断基準は
▶︎「立場」ではなく「活動の中身」です。
- 主婦でも、継続的に販売していれば事業扱いになる可能性あり
- 会社員の副業でも、所得が出れば申告対象になることあり
つまり、「主婦だから関係ない」「副業だから大丈夫」ではないという点だけ覚えておけばOKです。
青色申告と白色申告の違い(初心者向け)
開業届とセットでよく出てくるのが「申告方法」の話です。
白色申告
- 手続きがシンプル
- 事前申請なし
- 控除(節税メリット)は少なめ
青色申告
- 事前に申請が必要
- 帳簿管理は少し増える
- 最大65万円の控除などメリットが大きい
初心者・主婦さんの考え方
- 最初は白色でもOK
- 続けるつもりがあるなら、青色を検討
- 「ちゃんとやりたい」なら青色を選ぶ人が多い
▶︎ 青色申告にする場合は「青色申告承認申請書」を期限内に提出する必要があります。
確定申告はいつから必要?
確定申告が必要かどうかは、売上ではなく「所得」で判断します。
所得とは?
売上 − 経費 = 所得
一般的な目安(参考)
- 会社員の副業:所得が 20万円超
- 主婦・専業の場合:所得が 基礎控除を超える場合
※ 扶養・住民税・保険の扱いは状況により異なるため、「絶対この金額」とは言い切れません。
大切なのは、「自分は関係あるかもしれない」と知っておくことです。
扶養への影響はどう考える?
扶養については、
- 税金の扶養
- 社会保険の扶養
で基準が異なります。
ここで細かく覚える必要はありませんが、
- 所得が増えると影響する可能性がある
- 自治体・保険組合ごとにルールが違う
という点だけは押さえておきましょう。
▶︎ 不安な場合は、税務署・市役所・保険組合に確認するのが一番確実です。
「知らなかった」が一番のリスク
制度の話で一番怖いのは、間違えることではなく、知らないまま進むことです。
- 後から修正できることは多い
- 途中から整えても問題ない
- 相談できる窓口もある
だからこそ、完璧を目指すより、正しい順番で知ることを大切にしてください。
この記事のまとめ(制度編)
- 開業届は「出す・出さない」を自分で判断してOK
- 主婦・副業でも内容次第で関係してくる
- 青色申告はメリットが大きいが無理はしなくていい
- 確定申告は所得ベースで判断
- 扶養は早めに意識しておくと安心
「制度はわかったけど、実務が不安…」という方へ。
難しいことを省いた、最低限の会計管理はこちらの記事でまとめています。
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